嘘をつくということ。
今週のお題「ナイショにしていたこと」
小さいころに、「人に嘘をついてはいけません」と親からインプットされるわけだけど、社会人になって、一度も嘘をついたことがないという人はどのくらいいるだろう。上司への報告をするときに、とある出来事に対して過大報告をするのも過小報告をするのも、ある意味、「嘘」になる。そんな些細な事までカウントしだしたら、嘘をついたことがない人なんて、なかなかいないんじゃないか。
嘘を、時には必要な嘘と解釈することもある。これは私も否定するわけはなく、そういうことも必要だろうと思う。人間関係やコミュニケーションを円滑にするためにも、時に嘘であっても言ったほうがいい一言や気遣いの一言を添えるのは、生きていく上でとても大事だ。飲み会に言った時に、周りの人に対して真面目な顔で「いやー、今日はつまんなかったですね!」なんて言った時には、とんでもないことになる場面だっていくらだってあるだろう。
「秘密」という書籍、映画がある。
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内容については読んでもらいたいのだけど、東野圭吾の作品に多い女性の中にある想い(しかもそれはとても壮大な想いで、深さを表現しようとするとそれはそれはとてつもなく深い想い。マリアナ海溝のチャレンジャー海淵くらいあるんじゃないかという想い。)を何年も何年も押し込めて、散々押し込めた末にある瞬間ちょろっとそれをさらけ出したときに本や映画で感じるすさまじいドキッと感。(この気持ち、分かる人いるだろうか。東野圭吾の真骨頂はここにあると個人的には思ってる。)
そういう意味では、「白夜行」なんかもそのスキームに見事に当てはまっている。
これらは、嘘をつきまくっている。とにかくとにかく嘘をつきまくっている。これ以上ないくらいに。でも、幸せになるために、相手の幸せを想い嘘をつくのだ。嘘をついたら閻魔様に舌を抜かれるとしても嘘をつく。
ただ、企業が行う不祥事については、どんなことがあっても嘘をついてはいけない。スピードと潔さをもって、一定の損害リスクをテイクした上で、公表に踏み切ったことで救われたこともあれば、それでも嘘をついて最終的に企業の存在そのものを失った企業もある。
嘘をどんな場面でつくか、つかないかの選球眼を持つことはとても大事。
そして、嘘をつきたいけどついちゃいけない場面での覚悟も大事。